マイディストリ作成のヒント

ディストリ名の設定
/etc/PinguyBuilder.confを編集する.
LIVEUSERにライブ起動時のユーザー名をセットする.
LIVECDLABELにマイディストリ名をセットする.

/etc/lsb-releaseのDISTRIB_DESCRIPTIONを修正する.
/etc/os-releaseのPRETTY_NAMEを修正する.

デスクトップやアプリの設定の保存
PinguyBuilderはホームのデータはisoファイルに保存しません,
なぜならホームにはパスワードや個人情報などが保存されています.
不特定多数に公開するには危険です.
しかし、ホームにはデスクトップの設定や各種アプリの設定が保存されています.
とくに設定データの多くは~/.configに格納されています.
これらはisoファイルに保存しなければなりません.
そういうデータは/etc/skelフォルダにコピーしておきます.(注)
そうしないとアプリの設定やデスクトップのカスタマイズ(壁紙、テーマなど)などはisoファイルにまったく反映されません.
ライブ起動時に/etc/skelのデータはホームにコピーされます.
(注)ただし最低限必要なものにする

スプラッシュやインストーラーのカスタマイズ
 カスタマイズする方法はパッケージを作り直す方法と直接データを修正する方法があります.

[パッケージを作り直す]
 Basixのスプラッシュはパッケージplymouth-theme-basix-logo,plymouth-theme-basix-textに 定義されています.
同じくインストーラーはパッケージubiquity-slideshow-basixに定義されています.
いずれも/etc/basix/pkgsにdebファイルがあります.
カスタマイズするにはこれらのパッケージを修正するか、あらたにパッケージを作成します.
もとのパッケージをカスタマイズして新しいパッケージを作成するには、

mkdir work
dpkg -x 旧パッケージファイル名 work
dpkg -e 旧パッケージファイル名 work/DEBIAN

work以下のファイルを修正します.
 スプラッシュのデータはwork/usr/share/plymouth/themes/basix-logoと work/usr/share/plymouth/themes/basix-textにあります.
sudo mv work/usr/share/plymouth/themes/basix-logo work/usr/share/plymouth/themes/[mydistro-name]-logo
sudo mv work/usr/share/plymouth/themes/basix-text work/usr/share/plymouth/themes/[mydistro-name]-text
とリネームしてから[mydistro-name]-logo,[mydistro-name]-textのデータを修正するとよいでしょう.
ロゴを変えるにはlogo.pngを、背景を変えるにはbackground.pngを変更します.
スプラッシュの動作はmdv.scriptが行っていますが、変更するには気に入った
スラッシュのパッケージを取ってきてパッケージを修正するとよいでしょう.

 インストーラーのデータはwork/usr/share/ubiquity-slideshowにあります.
画像はwork/usr/share/ubiquity-sllideshow/slides/screenshotsにあります.
説明文は英文はwork/usr/share/ubiquity-slideshow/slidesに、日本語は work/usr/share/ubiquity-slideshow/slides/l10nにあります.
スライドの制御はwork/usr/share/ubiquity-slideshow/slides/index.htmlで行っています.

 パッケージ名を変えるにはwork/DEBIAN/controlを修正します.
新しいパッケージを作成するには

sudo dpkg-deb -b work 新パッケージファイル名

新しいパッケージをインストールする前に旧パッケージを削除してから行います.

削除
sudo dpkg --purge 旧パッケージ名
インストール
sudo dpkg -i 新パッケージファイル名

[直接データを修正する]
 簡易的な方法ですがパッケージを作成するより簡単です.
上で述べたように/usr/share/plymouth/themes/basix-logo,/usr/share/plymouth/themes/basix-textおよび/usr/share/ubiquity-slideshowのデータを直接修正します.
スプラッシュを反映するには sudo update-initramfs -u を実行します.

isoファイルを作成する
pinguybuilder.shを使います.

sudo pinguybuilder.sh [isoファイル名]

isoファイルは/home/PinguyBuilder/PinguyBuilderに作成されます.

トラブルシューティング
・isoファイルが作成されない.
原因を調べるには/home/PinguyBuildr/PinguyBuilder/PinguyBuilder.logを開いて終わり の方にエラーが出ているはずです.

・ライブ起動しない
"failed to load COM32 file vesamenu.c32"と表示されるとき
menuと入力してブートメニューから起動する.
menuと入力してもエラーのときはliveと入力すると直ちにブートが始まります.

・インストール時のオートログイン設定が無効になる
(注意)を参照.


(注意)
 Basixで使用するパッケージは/etc/basix/pkgsにあります.
pinguybuilder-basix ... PinguyBulder
plymouth-theme-basix-logo ... splash(graphic)
plymouth-theme-basix-tex ... splash(text)
syslinux-common_6.04~git20190206.bf6db5b4+dfsg1-2-basix ... live system
ubiquity-slideshow-basix ... インストール時のスライドショー

 ライブ起動時ログイン画面をスキップするにはLIVEUSERで指定したユーザー名をオートログイン設定にしてください.
[/etc/lightdm/lighdm.conf]
autologin-user= basix

このとき"autologin-user ="ではなくて"autologin-user="にすること
そうしないとインストール時のオートログイン指定が働きません
(インストーラーの仕様(bug?)のため、またlightdm-managerはブランクを付けるので注意!)
pinguybuilder.shを使えばautologinの後の空白を自動的に削除します.

 /etc/apt/sources.list.d下のファイルはisoにコピーしません.

 Basixは常に最新のものを使用してください.
simosnet.com以外(ミラー)からダウンロードしたファイルは古いかもしれないので注意!
pinguybuilder-basixの最新はhttp://simosnet.com/debian/packages/Basixにあります.